概要:
選択オブジェクト(パスまたはテキストおよびそのグループ)のコーナーをきれいに丸めます。
山角(凸)部と谷角(凹)部の丸めサイズはそれぞれに指定できます。
基オブジェクトを再編集できて効果は自動的に更新されます。
Illustrator の「アピアランスを分割」コマンドや「ブレンド」コマンドなども有効です。
Illustrator の「グラフィックスタイル」パネルに登録できます。※ 効果版とフィルター版との違い
<効果版>
テキスト・オブジェクトにも適用できる。
基オブジェクトを再編集できて効果は自動的に更新される。
Illustrator の「ブレンド」に対応している。
Illustrator の「グラフィックスタイル」パネルに登録できる。
<フィルター版>
Illustrator の「アクション」による記録/再生が可能。
選択角のみを丸めることができる「スマートに角丸め(選択角)フィルター」がある。
基本操作例:
- 「 Illustrator >ファイル>新規…」メニューで新規ドキュメント(単位は pt )を開く。
- ドキュメント上に「春夏秋冬」とタイプしたテキストオブジェクト(角ゴまたは明朝で)を配し、フォントサイズを 72 pt とする。
- テキストオブジェクトを選択する。
- 「 Illustrator >効果> XtreamPath3 > スマートに角丸め…」メニューを選択する。( Illustrator の「アピアランス」パネル下段にある「fx.」アイコンのメニューからもアクセスできます。)
- 「 XtreamPath3: スマートに角丸め 効果」というタイトルのダイアログボックスが開く。開くと同時に効果が適用されます。
- ダイアログボックス左下にあるポップアップリストから「初期設定」を選択する。「プレビュー」はチェックされていることを確認する。
- 「山角部の面取り最大値」がチェックされていることを確認して入力欄を 3 pt 、「谷角部の面取り最大値」がチェックされていることを確認して入力欄を 1.5 pt にする。オブジェクトの凹凸部の丸め加減を確認してください。
- 「OK」ボタンをクリックしてダイアログボックスを閉じる。
- Illustrator の「文字」パネルを用いてテキストオブジェクトの文字属性を変更してみる。
効果を編集する手順は以下の通り Illustrator の効果の場合と同様です。
- Illustrator の「アピアランス」パネルを開く。
- 効果適用済みテキストオブジェクトを選択して①、「アピアランス」パネルの「XtreamPath3 スマートに角丸め…」のエントリをクリックする②。
- 選択オブジェクト作成時の設定で 「XtreamPath3: スマートに角丸め 効果」ダイアログボックスが開きます③。
(下図の作例は別)

- 後続の「ダイアログボックスの設定項目について」を参照してパネルの設定項目を変更してみる。
- 決まったら「OK」ボタンでダイアログボックスを閉じる。
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サンプルファイル effect_smartround_01.ai 参照
注意:XtreamPath3 効果ブジェクトのあるファイルを XtreamPath3 がインストールされていない Illustrator で開くと、「...削除または分割・拡張以外の操作を実行できない」旨の警告がでますがエラーではありません。必要なら「 Illustrator >オブジェクト>アピアランスを分割」メニューコマンドによって分割してください。分割しても視覚効果は有効で、その後アラートは現れません。出稿時などには XtreamPath3 効果オブジェクトは前もって分割しておくことをお勧めします。
ヒント1:効果を取り消すには「アピアランス」パネルで「XtreamPath3 スマートに角丸め…」のエントリを削除します。
ヒント2:Illustrator>環境設定>一般>「線幅と効果も拡大・縮小」オプションにも対応しています。
これにより効果を適用したオブジェクトのバウンディングボックスを拡大・縮小した場合に、アピアランスも同率で拡大・縮小されます。(相似形を保ちます)
ダイアログボックスの設定項目について:
[複合パス内を結合する]チェックボックス【XtreamPath3新機能】 // 2025.04:更新
複合パス内のパスどうしの重なりを結合します。
たとえばテキストオブジェクトの文字フォントを構成する複合パスを結合(重なりを解消)したうえで効果を適用します。
バリアブルフォントのテキストなどに有効です。
[スピン入力刻み量]ラジオボタン
以下の「山角部の面取り最大値」および「谷角部の面取り最大値」の入力時のステッパー(スピンコントロール)および上下矢印キーの1ストロークの増減量を指定します。[山角部の面取り最大値]チェックボックス/値入力
オブジェクトの凸コーナー(※)を丸める際の頂点からの最大長さを指定します。
チェックボックスにより値入力をそのままに適用のオンオフを切り替えることができます。【XtreamPath3新機能】
また、入力時のステッパー(スピンコントロール)および上下矢印キーの1ストロークの増減量を「スピン入力刻み量」で選択できます。[谷角部の面取り最大値]チェックボックス/値入力
オブジェクトの凹コーナー(※)を丸める際の頂点からの最大長さを指定します。
チェックボックスにより値入力をそのままに適用のオンオフを切り替えることができます。【XtreamPath3新機能】
「同率に」チェックボックスが選択されていると、「山角部の面取り最大値」を変更したときに「谷角部の面取り最大値 」もそのときの比率を保つように増減します。
また、入力時のステッパー(スピンコントロール)および上下矢印キーの1ストロークの増減量を「スピン入力刻み量」で選択できます。※ コーナーの凹凸判定はワインディング規則に従います。「ワインディング規則」に関しては Illustrator のヘルプをお読みください。
[曲率の制約]チェックボックス
角丸めがセグメントに及ぼす限界曲率の制限を緩めます。面取り最大値が過大な場合に、期待しない結果になることがありますので原則としてこのチェックボックスは選択状態にしておいてください。[対象角の最大値(°)]値入力
コーナーでの接線の角度がこの値以下のものに効果が及びます。逆にこの角度より大きなコーナーは対象外となります。通常はデフォルトのままにしておいてください。[境界線を隠す/表示]ボタン【XtreamPath3新機能】
適用対象としているオブジェクトの境界線の表示を隠したり表示したりできます。クリックごとにトグル動作します。
特に対象がアウトライン化したテキストの場合に効果の適用加減が確認し易くなります。
ダイアログボックスを閉じるとドキュメントの設定状態に戻ります。[リセット]ボタン
ダイアログボックスの設定を初期化します。この動作は「プリセット」ポップアップメニューの「初期設定」項目を選択するのと等価です。[プリセット]ポップアップメニュー(ダイアログボックス左下位置)
ダイアログボックスの設定を初期状態(デフォルト)にすることができます。また現在の設定に名前を付けて保存しプリセットメニュー項目としてここに追加できます。
プリセットメニューの使い方については「プリセットメニュー」のページをお読みください。[プレビュー]チェックボックス
選択時にはダイアログボックス設定項目の変更をリアルタイムに効果に反映します。通常は選択状態にしておいてください。[OK]ボタン
設定を決定してダイアログボックスを閉じます。
optionキー(Mac)またはAltキー(Windows)を併用すれば、結果のライブオブジェクトにIllustratorのメニューコマンド「オブジェクト>アピアランスを分割」を適用します。ただし、結果のライブ効果は失われます。[キャンセル]ボタン
設定をキャンセルしてダイアログボックスを閉じます。